1月11日午前、「蘇州―ビエンチャン」中国ラオス国際貨物列車が蘇州西駅から出発し、順調に初運行をスタートした。今回の列車には総価値が約5000万元で、コンテナーあたりの価値が150万元に迫る蘇州保税区と江蘇省内の各地元ハイテク企業が生産した液晶モニターやワイヤレス基地局のチャンネルトランシーバーブユニット、自動車部品が搭載されており、「中国製造」の海外進出と世界市場での出回りを有効的に促進した。また、この列車は2022年元日にRCEP協定が正式に発効した後、長江デルタ地域初のラオスへの国際貨物列車である。
輸送時間を短縮、経済貿易の往来を促進
中国ラオス鉄道を走る当該列車は蘇州から発車して六日間をかけて、直接ラオスのビエンチャン駅に到着して、そしてラオスの国境を越えて貨物をベトナム、マレーシア、タイなどの東南アジア諸国の客先倉庫に輸送していく。
「蘇州―ビエンチャン」中国ラオス国際列車の開通はラオス、タイ、マレーシアなどの東南アジア諸国と中国、欧州地域の間における貨物輸送の所要時間を短縮しただけではなく、「中欧班列」(中国と欧州の間の定期列車)の助けを借りて、東南アジアと欧州からの貨物が江蘇省内で集計しトランジットすることができ、「一帯」と「一路」のシームレスな繋がりを推進し、欧州と東南アジアの間の経済貿易の往来を促進していく。
「蘇州‐ビエンチャン」国際列車の初運行は、蘇州国際班列(定期列車)は欧州ルート、中央アジアの中露ルートをしっかり運営している上に、南向けの陸上ルートを新たに増設したことを意味し、江蘇省内と長江デルタの対外貿易産業の発展に強い力を注ぐことになる。紹介によると、将来、中国ラオス班列は段階的に週に一回の常態化運行を実現し、安定な国際物流ルートとなっていくという。
企業が恵まれ、越境輸送がより安定に
新しいルート、新しい試みとなるこの定期列車は企業の総合利益を増えていくのである。今まで、蘇州と東南アジア諸国は主に空運、水運、トラック輸送を通して貿易往来を行ってきたが、中国ラオス鉄道が開通した後、輸送所要時間が海運より短く、輸送量が大きいという鉄道輸送の優位性が十分に発揮される。
当日、蘇州高新区の企業蘇州佳世達電通有限公司が生産した総額が30万ドルの液晶モニターはその列車に積み込まれて、蘇州西駅から出発し、ビエンチャンを通過して、最後にマレーシアのペナンに着く予定。当該会社輸出入部の経理徐海明の紹介によると、コストから言えば、空運は三日間しかかからないが、費用が鉄道より3倍以上も高い。それに、海運と言ったら、コロナの影響で費用が急騰したのに、輸送時間が定まらなく、海外の港湾では渋滞が頻発して、定時就航率が昔の6、7割から今の2、3割に落ちたため、輸送にかかる時間が長ければ20日超もかかって、さらにキャンセルになることがある。比較的に見れば、鉄道輸送はサービスにおいても、納期においても、保障があり、海運より少し高いが、六日間か七日間でビエンチャンに着くことができ、マレーシアまでには合計で約十日だという。
徐氏は、早くも2012年に、「蘇満欧班列」(蘇州‐満州里‐欧州、また「中欧班列」と呼ばれる)が開通した後、わが社の製品は「蘇満欧班列」で欧州に進出してきた。今回のこの新しい試みとなる「蘇州‐ビエンチャン班列」を通して、われわれの貨物が東南アジアへ進出するための「新路線」を開くことを願っていると話した。
RCEP協定が発効するとともに、より多くの蘇州企業とその他の地域の企業は原産地規則における累積規定を活用してアジア太平洋地域の生産とサプライチェーンを仕組み直す時、便利で早く、コストが低い「蘇州ービエンチャン班列」が開通したおかげで心強くなるだろう。
蘇州:国際貿易のハブになる見込み
蘇州の企業2社からの貨物以外、ほかの2社からの貨物もこの初運行の中国ラオス国際列車に積み込まれている。「中欧班列」から「中国ラオス班列」まで、蘇州の結節点の役割が段々に目立つようになっている。今後、蘇州での関係原材料、製品はこの新しいルートを通して需要が大きい東南アジア市場に出回っていく同時に、東南アジアのゴム製品もこの国際定期列車で蘇州に来てトランジットしてから全国の各地へ輸送されていくことが可能。
「中欧班列」のかなめの一つとして、蘇州はすでに欧州ルートを10年運営してきて、「蘇州‐ビエンチャン班列」を増設した後、東南アジアと欧州からの貨物は蘇州で集結して、トランジットすることができるようになって、東南アジア諸国と欧州地域の経済貿易における往来を大いに促進していくだろう。
中国ラオス(蘇州ービエンチャン)国際貨物輸送列車の開通とともに、片方は欧州に、片方が東南アジアに繋がっている蘇州は、国際貿易のハブとなることが期待されている。これは蘇州がさらに対外開放して、製造業と輸出入業務の発展を推進し、欧州と東南アジアの間の貨物輸送における蘇州の集結機能を強化することに積極的な意味を与えると見なされている。