この前、ネットでは、灯彩(灯籠)、核彫(オリーブの実に彫刻すること)、蘇式船点(遊覧船で食べるお菓子)などの蘇州の伝統工芸を物語るドキュメンタリー「天工蘇作」が海外で上映するという情報が伝えられた。ドキュメンタリー製作関係者に訪ねると、当該ドキュメンタリーはすでに字幕翻訳製作を終わえ、今年の12月海外で公開される予定、千年伝わってきた伝統工芸と中華伝統文化の職人精神を全世界に発信していくという。
2021年7月10日中国大陸で封切りドキュメンタリー映画「天工蘇作」
「天工蘇作」は宋錦、核彫、灯彩、明式家具、蘇式船点、蘇州刺繍、香山邦伝統建築営造技術、緙絲、玉彫など九種蘇州伝統工芸を物語り、12名の無形文化遺産伝承者の視点から、千年の間、受け継がれてきた伝統工芸は長い歴史の中で発生した変化と革新を紹介した。その12名の伝承者は年齢がばらばら、人生体験がいろいろ、携わっている分野がそれぞれだが、各自の分野で腕を磨いて、どの方も一生かけて一つの工芸を極め、正しきを守って革新することを核心とする新時代の蘇州職人の精神を体現した。
同ドキュメンタリーのチーフプロデューサー、蘇州市文化放送と観光局無形文化遺産処の李紅処長は「皆様の力を借りて、映画館の魔力を借りて、蘇州の代表的なものを皆に物語りたいと思う。これらの伝承者、職人及び彼らが受け継いだ工芸に纏わるストーリーを通して、蘇州の伝統文化を知り、そのうえ、蘇州の伝統文化がお好きになれば」と率直に語った。
無形文化遺産は中華優秀文化の重要な一部であり、中華文明が継続し、伝承されてきた証拠であり、民族の感情連帯の重要基礎でもある。「『十四五』無形文化遺産保護計画」では、無形文化遺産のグロバル発信を強化し、無形文化遺産の資源を十分に利用し、中国物語をきちんと伝えていくことが盛り込まれている。「天工蘇作」は江南水郷の棹の差し声や川に揺らめく灯火、白色の壁や黛色の瓦、こぬか雨などのイメージを全世界の観衆に届け、当該ドキュメンタリーに顔を出した12名の無形文化遺産伝書者の工芸に対する感情や心の奥に潜んでいる情熱、作品に凝らされている巧みと知恵を通して、素晴らしい蘇州工芸、蘇州の無形文化遺産作品、美しくて賢い人材を擁する蘇州城、及び正しきを守って革新することを核心とする新時代の蘇州職人の精神を示すことが期待されている。