3月10日の明け方、2022年の第一陣の樹山一番茶は正式にお茶刈りが始まった。
樹山茶園に入ると、茶の木が若芽を吹き出し、翠が一面に広がっている。日差しを浴びている新芽はまるで緑の精霊のようで、また、そよそよと吹く春風にその活気にあふれる翠色がより一層濃くなった。
鶏篭山茶園、竹かごを腰につけ、茶の木を行き来するお茶農家は摘み取った若芽を素早くかごに入れる。
お茶刈りはこだわりのある作業。一枚の芽、あるいは一枚の芽に一葉が出したばかりの一芽一葉を選定したら、その茎をつまみ、腕の力でそっと摘みとって、春の活気が満ちている一枚がキャッチできた。
摘まれた鮮芽は殺青、揉捻、乾燥など一連の仕上げ加工を経てはじめて一杯の上品なお茶ができるもの。一番茶の摘み取り作業が終わると、樹山村株式経済合作社炒茶工場がその後を追いかけ、生葉の加工作業を展開する。
戸戸にも一名の「製茶マスター」がいると言えるほど、樹木村の住民は前世紀の50年代からお茶の仕上げを自学し始め、60年のお茶の仕上げ加工歴史を抱えている。明前茶(清明節前に摘んだ茶葉)はその量が多くないため、珍しくて、人工で炒って仕上げるのはほとんどで、そうすることで出来上がったお茶はより純粋でよい香りがする。
原生態の自然環境に恵まれ、一年中潤っている空気、足りている日差し、肥沃でふわっと柔らかい土壌のおかげで、樹山村で原産する樹山茶はその口触りも品質も素晴らしい。外形から見れば、肥えて均一で、翠色の色艶があるが、なめて噛んで見れば、爽やかで美味しく、甘い後味が残る。関係者によると、天気の影響をうけ、今年の春茶のお茶刈りは例年より一週間遅れたが、本月下旬、樹山雲泉茶も摘み取りの時期に入り、いよいよ樹山春茶が出回るようになる。
「樹山三宝」の一つとして、雲泉茶は東晋時代から名高くなって、「陽山龍湫」はその原名であった。近年、樹山村の生態環境が年々よくなり、雲泉ブランドの影響力がどんどん広まっていき、グリーン生態の栽培理念の導入が加速されるとともに、樹山村雲泉茶の品質も年々に向上しつつあり、供給が追いつかない次第になっており、「蘇州市初回地産名特優茶葉評定一等賞」「江蘇省第十六回『陸羽カップ』名特茶優秀品質賞」「グリーン食品証明書」などを受賞した。